人間は猫に支配されているのではないかと感じた

猫は所かまわず歩き、走り、寝そべり非常に自由気ままな生物である。そんな猫を私は今日歩道を歩いてる時に見た。歩道を歩く私の前に立ちふさがり目の前で奇妙なごろごろ音を鳴らし寝っ転がったのだ。私はその姿を見て動くことができなかった。不思議である。意識は確かにあるのに体の自由が利かない。金縛りのような感覚であった。するとその直後私の手は意図せず彼のあごに向かったのだ。私は凄まじい恐怖を感じた。猫に体の自由を奪われたのだ。

猫の恐ろしさはSNSにまで浸透している。TLを除けば猫、投稿写真を見れば猫。猫だらけである。右を向けば猫。左を向けば猫。下を向いても猫である。流石に上にはいない、と思いたいが彼らは高いところを好む。やはり上を見ても猫である。勉学や家事をしていても猫が目に入るとついつい意識を持っていかれてしまう。猫はそこにいるだけでその存在を常に人間の意識下に置く。飼い猫?・・・我々は猫を飼っているのではない。猫に飼われているのだ。猫の名前や個体名を呼ぶと彼らはそれをあざ笑うかのように、眠そうな顔で、「生態系の頂点は我々である」と言わんばかりにそっぽを向くのである。強者の余裕である。圧倒的優位にあるが故の落ち着き。あの余裕は人間には到底出せない。仕事や人間関係、環境問題、国家間の問題、あらゆるトラブルにがんじがらめで余裕などない。

やはり我々人間は猫の一つ下のステージで生態系の頂点などとおごり高ぶっていた。

人間を支配している猫こそ生態系の頂点であるのだ。

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人間の私物を奪う猫